座薬として投与可能な核酸医薬の開発

我々は大阪大谷大学薬学部薬剤学講座の村上正裕教授らと共同で、世界初の核酸医薬の経口化を可能とする新規送達技術の開発に成功し、Scientific Reports (サイエンティフィック・リポーツ)に、2015年11月23日午前10時(英国時間)にオンライン版で発表され、医科歯科大学からプレスリリースされました。
http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20151124.pdf

この研究成果は、現在注射薬しか開発されていない核酸医薬について、lipid nanoparticleを用いてsiRNAを座薬としての剤型開発とマウスでの有効性確認に成功したもので、腸溶剤などによって核酸医薬の経口の内服薬の開発にも道を拓くものです。今後により安全で簡便な投与を実現する核酸医薬品の医療応用が期待されます。
また、我々の開発したヘテロ核酸も腸管投与に成功しつつあり、この先の医科歯科での核酸医薬の経口薬創薬につながるものです。 この研究は事業仕分けにあい、大変苦労したプロジェクトで完成は6年の歳月を要し、First authorの仁科一隆先生や、大きな貢献をした吉田規恵さんの功績をたたえるとともに、同門で喜びたいと思います。

横田