2022年3月28日、第35回東京医科歯科大学医科同窓会研究奨励賞をプロジェクト助教の浅見裕太郎先生が受賞致しました。
受賞論文はEfficient Gene Suppression by DNA/DNA Double-Stranded Oligonucleotide In Vivo. Molecular Therapy Vol. 29 No 2 February 2021.で、DNA/DNA二本鎖核酸による生体での効率的な遺伝子抑制を明らかにした論文です。
我々が開発したDNA/RNAヘテロ2本鎖核酸は従来のアンチセンス核酸と比較して優れた遺伝子抑制効果を発揮することを報告してきましたが、本研究ではDNA/DNA2本鎖を基本とする構造でもアンチセンス核酸の効果を高めることを示しました。ヘテロ核酸にとって相補鎖がRNAであることは必須ではなく、生体内において血中では安定して2本鎖を保ち、細胞内で分解される相補鎖構造が重要であることが示唆されました。この成果は、ヘテロ2本鎖核酸技術で使用できる核酸の種類を拡張し、将来の臨床応用に向けた核酸医薬の設計の可能性を向上させるもので、今後の臨床応用が期待されます。